マカンのオプションをわかりやすく解説するシリーズ。
最後は運転をサポートしたり、より楽しくしてくれたりするオプションを紹介するドライビング編。
私はマカンを運転したことがないので、ぶっちゃけて言えばよくわからないオプションも少なくない (爆) 苦手エリアなので一旦ドライブトレイン/シャシーに分類されるオプションから勉強してみる。
なので、夫の話を聞きながらまとめてみる。
ドライブトレイン/シャシー オプション
サスペンション
サスペンションとは、走行時の衝撃や振動をゆるめて、乗り心地をよくしてくれるシステムのこと。
標準のマカンにはバネの構造はスチール製のスプリング(バネサス)が付いているが、それとは別に以下2とおりのサスペンションシステムを追加することができる。
ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメント
+192,500円(ベース、S)
GTS、ターボは標準装備
通称「PASM(ピーエーエスエム)」。
で、このバネ自体はオプションを付けない場合のマカンと同じだが、PASMによって路面の凸凹を検知して電子制御してくれるという機能だ。
3種類のモード「Normal」「SPORT」「SPORT PLUS」から選べる。
SPORT、SPORT PLUSと段階が上がっていくに連れて、よりスポーティーな感じ、つまりは「かたく」なる。(=路面の感覚を感じやすく、乗り心地は悪くなる。)
つまり、Normalが最も衝撃が少なく、乗り心地が良いモードということになる。
アダプティブ:エアサスペンション
+437,964円(ベース、S)
+246,483円(GTS、ターボ)
通称「エアサス」。
スチールのバネではなく、空気によって緩衝する仕組み。
標準車よりもデフォルトの車高が1.5cm低くなる。
車高は3段階で調節できるようになる。
- ハイ デフォルト+4.0cm
- ノーマル デフォルト
- ロー デフォルト-1.0cm
ホイールが大きくなると路面からの干渉も受けやすいので、ホイールをインチアップするのと同時にエアサスを付ける人も増えるらしい。それ、金額がやばそう(汗)
なお、うちのマカンにはPASMもエアサスも付いていないが、「乗り心地が悪い」と感じたことはない。
でも、先日代車でエアサスが付いたパナメーラに乗った時、その乗り心地の良さにはぶったまげた。
揺れを感じない。普段マカンでは路面の凸凹の突き上げ感を感じるであろう道でも、スーッと通り過ぎた。
その感覚は、浮いたまま進んでいる感じ。リニア新幹線のような?
ポルシェセンターY氏によると、マカンとパナメーラのエアサスは仕組みが全く同じなわけではないらしいが、やはりエアサスの乗り心地はよさそう。
一般的にエアサスは「ふわふわ感」があるとかも言われるようだが、少なくともパナメーラでふわふわ感はなかった。
ビターッとスーーッとなめらかかつ安定して進んでいく感じだった。
ポルシェ・トルク・ベクタリングプラス(PTV Plus)
+248,519円(全グレード共通)
「リアホイールの左右へのトルク配分を調節し、リアアクスルのディファレンシャルロック機構を電子制御するシステム」と書いてある。
、、、ポカーーーーン。
夫に解説を求めた。
内側の後輪と外側の後輪にかける力を考えてみる。
この図で言うと、クルマは右にカーブしている。
カーブするとき、内輪と外輪の移動距離は当然外輪の方が大きい。つまり、この図、左の後輪の方がよりパワーを必要とする。
その力の配分を自動で調節してくれるのがPTV Plusということだ。
このオプションを付けると、より走行の安定性が増し、ハンドリングのレスポンスも向上するらしい。
うちのマカンにもついていないし、夫も「付けたらわかるだろうけど、普段使いにここまでの機能はいらない」と言う。
かなりスポーティーな走りを求める人向けのオプションだろう。
スポーツ・エグゾースト・システム
+400,278円(ベース、S)
GTS、ターボは標準装備
通称「スポエグ」ポルシェって略語が多い。
このシステム、超簡単に言ってしまうと、「音」が変わるオプション。
エンジンを入れた時のブオォォォーーンや、走っている最中のブゥーンブゥーーーンの音。
スポエグを付けると、まずテールパイプが変わる。(シルバーとブラックから選べる)
そのテールパイプの片方にはフラップが付いていて、それを閉じたり開けたりすることができる。
スポエグモードをオンにすると、エンジン音が増幅され、スポーツカーのような音がするんだとか。
公式ポルシェサイトでも「いっそうパワフルに鳴り響くポルシェサウンド」と銘打っている。
私の印象は「え、、、うるさくなるだけ???走り変わんないんかい!!」
でも、ポルシェが好きな人の多くはポルシェの「音」が好きらしい。
そして、その音を楽しみながら走ることに、この上ない高揚感を覚えるらしい。
私には理解しえない部分なのだが、ドライビングの楽しみは操作性だけではなく、耳で楽しむものでもあり、この「音」はポルシェドライバーにとって重要だ。
このスポエグというオプション、夫に必要かどうか尋ねてみた。
「ゴリゴリスポーティーに走りたいなら付けると楽しいと思う。でも、ファミリーカーとしてのマカンなら付けないかな。だってyumiはうるさいの嫌でしょ(笑)」
とのこと。
夫の場合、2台目にボクスターを買うつもりなので、スポーティーな走りはそちらに任せ、マカンはファミリーユーズなのでスポエグは不要だという判断だ。
スポーツテールパイプ
+129,352円(ベース、S)
なお、見た目だけスポエグと同じテールパイプにするというオプションもある。
音は興味ないけど、パイプはかっこよくしたい人はこちらの方がリーズナブル。
スポーツ・クロノ・パッケージ
+189,445円(全グレード共通)
通称「スポクロ」いい加減、略語が多すぎる。
ポルシェのオプションで「スポーツ」とつくものが多いが、見た目だけの変化ということが多い。しかし、スポクロこそ、スポーティーな走りを実現してくれるオプションだと言える!
「Normal」「SPORT」「SPORT PLUS」と3段階で選ぶことができる。この3段階、PASMの3段階と全く同じ名称だけど中身は全く違うらしい。紛らわしいから表現の仕方変えればいいのに。
SPORTにするとギアが1段階下がり、SPORT PLUSにするとギアが2段階下がるという。
ギアが下がるとその分回転数が上がる、つまり馬力が上がる。すると、アクセルを踏んだ時のレスポンスがよくなり、ぐんぐん進む感覚になるんだという。
もちろん、そのとき燃費は悪くなる。
夫は、山の峠道を走るときに上り坂でこのスポクロを楽しんでいた。
乗っている側の立場からわかる変化として、スポクロを使い始めると、クルマはブゥウンブーンとうるさくなり、また加速の勢いも強くなる。そして何より夫が楽しそう(笑)
「うっひょーーー!」「すげーーー!!」というハイテンションで山を駆け上っていた。
このスポクロのモード選択スイッチが、旧型マカンではシフトレバーの並びにあったのが、新型マカンからハンドルの右下のところに付いたのでより操作性がよくなったとのこと。
パワーステアリングプラス
+43,797円(全グレード共通)
通称「パワステプラス」
低速域でのハンドルの重さを軽減してくれるオプション。
うちのマカンにもついているが、夫は「なくてもよかったかな」という。
ある程度の重さが、より運転する実感を高めてくれるらしい。
一方で、「もしyumiが運転するなら付けた方が楽だと思うよ。ないと重すぎるって感じると思う。」とのこと。
女性やポルシェの運転に慣れていない人は付けた方が安心かもしれない。
ドライビングオプションのおすすめは?
以上、ドライビングや乗り心地関連のオプションを紹介したが、私がもしマカンを買うなら付けたいオプションは2つ!
それはスポクロとパワステプラス。
ハンドルが重いのは嫌なのでパワステプラスは必須。
そして、スポクロは付けたい。
スポーティーな運転に興味のない私がなぜスポクロを付けたいのか。
その理由は、この時計だ。
スポクロを付けるとこの時計がついてくる。逆にいえば、スポクロをつけないとダッシュボードには何もない!!
マカンを購入してから数ヶ月、この時計の見方がわからなかった私。
ある日、夫に「この時計、時間わかんなくない!?どうやって見るの!?この赤い針はなにを指してるの!?」と聞く。
夫「この針は、秒針。これは時間を見るためのものではない。」
続けて、「ポルシェの起源はスポーツカーだからね。昔はこういうアナログ時計でタイムを記録したんだよ。だからポルシェのシンボル的なイメージもある。」
その話を聞いて以来、このスポクロウォッチに惚れた私。
やっぱりダッシュボードにストップウォッチがあるのとないのでは全然雰囲気違う。
ポルシェセンターのポルシェグッズ販売でこのストップウォッチだけ売ってたりもして、ちょっと欲しかったりする(笑)